2008年8月9日初めて広島の原爆ドームに行った。土曜日仕事が終わり新幹線で広島へ広電で原爆ドーム前。テレビや本で見て
いる建物。どんなふうに写真を撮ろうか迷い続けた。醜くとるか、悲惨にとるか、美しくとるかなどなど。 これを見て、ヒバクシャ、体験
談を聞いて、体験の語りのビデオをみて、たくさんの資料をみて、慰霊のモニュメントをみた。とにかく、原爆にやられた事実、残る心、
風景に圧倒された。行ってみないと知らないことばかりだ。 原爆ドームの写真は原爆を忘れないようにする遺産としてとればよいと自
分に納得させた。
通勤途中の電車の中で被爆した当時16歳の女性の体験を語るビデオを見た。瞬間に意識がなくなり気づいたときに真っ暗の中に
いた。何かをかき分けて明るいところに出た。まわりに、見渡す限り建物が全くなくなり、動くものがなかった。何も聞こえなかった。自分
のブラウスを下から引っ張る者がいた。自分がこの世にいるのかあの世にいるのかわからなかった。 そう語っていた。私はそれ以上聞け
なくてビデオを切った。わけのわからない自分を引っ張るものと、自分自身とだけが動くもので 他には動くものがない寂しさ、怖さ。
熱、風、放射線、放射線による遺伝子の傷のほかに、こんな怖いものがあると初めて知った。
宮島、厳島神社に平和記念公園から船で行った。宮島はたくさんの人だった。宮島の歴史民俗資料館に立ち寄った。むかし宮島に
は大きな遊郭があった。 大変栄えたようだ。 今日、たくさんの土産物屋さんと旅館がある。どうしてこんなにあるのだろうと思ったけれ
どそういう歴史があったのだ。京都でも八坂神社(祇園さん)に遊び場がある。伊勢神宮にも現代のおかげ横丁がある。神社にきて遊
ぶのは昔からだ。
広島の写真をスライドショーで流していると、患者さんの多くが広島に行った、毎年行っているなど言ってくれる。55才にもなって言っ
てないのは自分だけかとわかった。
広島の印象はどうでしたか?
原爆ドームを過去の遺産だけに留めてはならない──こうした論議が起こっています。
戦争ほど残酷なものはないし、悲惨なものはありません。
現在、広島に住んでおりますが、広島の人は余り、平和公園には行かないようです。資料館にしても大勢の外来の方が訪れています。
投稿情報: 原爆ドーム | 2008年8 月20日 (水) 16:50
re:広島の印象はどうでしたか?
被爆者に対する差別、政治団体の様々な介入によって 広島に生きることの誇りが消えていったあるいは薄まっていったのかもしれません。 広島の人が平和公園に行かない気持ちになっているのはいいことではありません。 人間の差別や偏見の意識は消え去るものではありません。
投稿情報: 魚住玄通 | 2008年8 月21日 (木) 19:02